【読書記録】ペスト - アルベール・カミュ
本屋で別の本を探していたところ、なんとなく目を引いたので購入しました。
私の偏見で、このタイプの本は翻訳が重たくて読むのにパワーがいると思ってたのですが、思いの他読みやすかったです。
私はペストに詳しくないのでどの程度実際のペストに忠実に書かれているのかはわかりませんが、注釈を見る限りは結構忠実っぽいですね。
リユーという医師を中心とした群像劇っぽい作りで5部構成になっています。コロナが流行った頃に人気だったみたいですが、なんとなくわかりますね。
ペスト自体の恐ろしさも描きつつも、こういった時に人が何を考えてどういった行動に走るのか、人間心理も的確に書かれてた気がします。
最後の方の展開は悲しかったですね。ペストが去ってもなお、ペストに苦しむ人がいるということを周囲のお祭り騒ぎと比較してうまく書かれてるなーと思いました。私がリユーなら、そりゃもう精神がいかれますよ...。